第36回
調査の方の問題も終盤です。今回は法第14条申請に係る問題です。
ここは念のため14条申請に係る条文を見ておきましょう。
まずは法第14条。
ここは、法律の適用を受けない土地について、基準不適合がある場合は都道府県知事に調査結果を申請し、当該土地の区域指定を受けることが「できる」と規定されています。これは「できる」規定です。
基本、区域指定のための申請ですので、選択肢(5)のような「基準適合」である土地を申請することは想定されていません。
そして法施行規則。
法施行規則に規定されているのは、手続きの話だけです。申請する時、こんな書類や図面を添付しなさいということが規定されているだけです。
そして、大事な所は全て施行通知に書かれています。施行通知の位置づけは、あくまで地方自治法に基づく「技術的助言」であるためMUSTとは言い難いのですが、環境省がこんな趣旨でこのような条文、制度を作っていますよという思想的な所を説明している文書なので、まあ、この通り運用していけば間違いは無いということです。
まあ、ここにあらかた環境省の考え方は載っているので抜粋して貼っておきます。
まず、
・原則、試料採取等物質を任意に定めることができない。
(措置に伴う場合の例外はあり)
・深さの限定は出来ない。
ということで、選択肢(2)で地歴調査はやっていないが、全物質、全単位区画で調査しているのなら不適当ではないと思います。(施行通知で、土壌汚染状況調査よりも詳細な調査はOKという記載もありますので)選択肢(3)の深さの限定の話が不適当ということで、この時点で正答は(3)となります。
他に、
・公正性が求められる
・調査の過程を省略しての申請もOK
というこで選択肢(1)、(4)についても不適当とは言えません。
などなど、法や施行規則に詳細に定められていない事項については、施行通知の方に詳しく載っていますので、ご興味のある方はそちらを参考にして下さい。