第1回

さて、記念すべき第1回。令和3年度AM第1問です。

第1問目からこの試験に限らず選択肢式の試験対策の基本が入っています。

この試験を受ける会社の後輩へのアドバイスとして言っていたのが、「問題をちゃんと読め」、「選択肢をちゃんと見ろ」ということ。

これは環境系の資格試験でよく見られる四大公害に係る問題ですが、私らの世代は小学生の社会の授業でみっちりと教えられる所でした。

 

 イタイイタイ病カドミウム神通川富山県

 水俣病=水銀(メチル)

 第二水俣病阿賀野川水銀中毒)=水銀(メチル)=阿賀野川新潟県

 四日市ぜんそく硫黄酸化物

 

みたいなキーワードを知っていたら楽勝ですよね。

正答(1)

 

ちなみにメチル水銀ってのは、めったに土壌汚染調査ではお目にかかることはありませんが、アルキル水銀の一種です。

 

でも、上記の知識がおぼつかなくても・・・

まず、問題では「不適当」なものを選ぶ。

そして問題文のAとBをみるとイタイイタイ病に関する記述。

この時点でAかBが誤りだと分かります。

そうしたら選択肢の(4)、(5)が正解というのは無い。

この時点で五択から三択になる訳ですよ。

ちゃんと問題文を読んだだけで正答率20%が33%に上げられます。

出題者の優しさが滲み出ていますねw

 

ただ、過去問題で勉強する時に大事なことは、問題から正しい知識を得るということ。

土呂久鉱山を知らなかった人は、これを機会に覚えておきましょう。

確か高千穂だっけかな、大正時代のお話です。

 

さて、問題を見ていると解説がくどくなりそうなものが結構あったので、簡単な所はさっさと。

問題2を飛ばして問題3です。

 

 

正直、この問題いるかあ~?という印象です。イランやろ。無理に35問作るために入れた問題の感じがしてなりません。

高校の化学を知っていれば・・・という所です。

分子量が小さいものから3番目ってのがイヤらしい聞き方ですねw

結果的に正答は(4)なんですが。

 

【正攻法】

(例)四塩化炭素=CCL4=12+35.5×4=

といった感じで、一つ一つ分子量を求めて並べていくってのが正攻法なんですが・・・

そもそも分子量って何?という人も中にはいるんでしょうねえ。

分子ってのはその物質(テトラクロロエチレン等)を構成する1単位って感じでしょうか?その物質を構成する元素(C(炭素)が何個、H(水素)が何個、CL(塩素)が何個)の原子量の和になります。

一番簡単な四塩化炭素で言うと、C(炭素)1つ、CL(塩素)4つで構成された物質ということなんですね。

正確な知識を身につけたい方は、高校の化学の参考書でもお読みになってください。

上記は特に言葉の定義を調べもせずにざーっと書いただけなので。

 

【ウラ解法】

分子量の意味は解っているが、分子式なんて覚えちゃいねーよって人は、こんな考え方もできます。

炭素C、水素Hの原子量に比べて塩素CLは物凄く大きい。

ということは、塩素の数が多い物質ほど分子量が大きい。

って考えると、化学を知らない人もこれは知っておいた方がいいと思うのですが、

 

 クロロ、塩化=塩素CL

 テトラ=4

 トリ=3

 ジ=2

 

なんですね。ジクロロってのは塩素が2つ、トリクロロってのは塩素が3つ、テトラクロロってのは塩素が4つってことなんですね。ただのクロロは塩素が1つ。

 

ということで、塩素が4つある(1)四塩化炭素と(5)テトラクロロエチレンはワンツーで、(4)が1,1,1‐トリクロロエタンが塩素3つでその次、(3)の1,2‐ジクロロエチレンが塩素2つで続いて、一番小さそうなのが(2)クロロエチレンの塩素が1つ。

 

1位、2位 (1)か(5)

3位(4)

4位(3)

5位(2)

 

と見当は着けることができます。

問題は下から3番目ということで解答は(4)。

こ~んな解き方もできます。

出題者が分子式なんかの正確な知識を求めているのではなく、ウラ解法みたいな考え方も求めているとしたら、ただの知識の試験じゃなく、多少は頭の良し悪し(知能)を試す試験で、なかなかの曲者とも言えると思うのですが、どうでしょうね。

 

↑結構、攻略本も出ているんですねw

びっくり。